在宅看取りでは、特に夜間に不安が生じやすいものです。患者さんの容態が急変した場合の対応や、付き添う家族の負担増加などがその理由として挙げられます。

夜間は医療機関の対応が遅れがちであるため、容態の急変は大きな不安要素となります。患者さんの異変にいち早く気づき、適切な処置を行うことで、状態の悪化を予防し、安心して療養生活を送れるようサポートします。

また、痛みや呼吸困難などの症状悪化も夜間に起こりやすい問題です。夜間訪問看護では、看護師が定期的に病状を観察し、必要に応じてケアを提供することで、患者さんの苦痛を和らげ、安らかな夜を過ごせるように支援します。

さらに、24時間体制で患者さんに付き添うことは、家族にとって大きな負担となります。

夜間訪問看護を利用することで、家族は休息時間を確保し、心身ともにリフレッシュできます。看護師が精神的な支えとなることで、家族が安心して介護を続けられるようにサポートします。

夜間看取り訪問看護サービスとは、人生の最期を自宅で穏やかに過ごせるよう、夜間も訪問看護師が在宅で療養されている方をサポートするサービスです。

具体的には、ターミナルケア加算の対象となるサービスに準じます。ターミナルケア加算とは、終末期の利用者に提供されるターミナルケアの実施を評価し、加算する制度です。

厚生労働省が定める基準に適合する訪問看護事業所であることが必須条件で、ターミナルケア加算の単位数は2,500単位／月です。

算定要件は以下のとおりです。

• 24時間連絡体制の確保
• 必要に応じて訪問看護を行うことができる体制の整備
• 支援体制の申請
• 支援体制について利用者および家族に対して説明を行い、同意を得ている
• 死亡日、死亡日前14日以内に2日（末期の悪性腫瘍等の特定の利用者については1日）以上ターミナルケアを行っている
• ターミナルケアの提供に関して、身体状況の変化など必要な事項が記録されている

夜間看取り訪問看護サービスは、これらの要件を満たした事業所が提供しています。

サービスを受けることで、患者さんだけでなく、家族の負担軽減にもつながります。

また、夜間でも容態が急変した場合にも、迅速な対応が可能になります。

終末期を迎えた方が自宅で最期まで過ごせるよう、夜間訪問看護ではさまざまなサービスを提供しています。

特に療養ターミナルケアにおいては、日中のケアと比較して、夜間は看護師が常駐していないため、容態の急変などへの不安が高まりやすい時間帯です。夜間訪問看護は、こうした不安を軽減し、患者さんとその家族が安心して過ごせるようにサポートします。

具体的には、以下のようなサービスがあります。

夜間訪問看護サービスは、利用者の状況や家族の負担を軽減するために重要な役割を果たします。

在宅看取りは、本人や家族の負担が大きくなるのでは、という不安の声も耳にするかもしれません。しかし、訪問看護や地域包括ケアシステム、多職種連携といったさまざまな支援体制が整っており、安心して在宅看取りを実現できる環境が構築されつつあります。これらのサービスを有効に活用することで、自宅という安らげる場所で、最期まで自分らしく尊厳を保ちながら過ごすことができます。

ナースアテンダントでは、病気や障害を抱えながらご自宅で療養中の方へ看護師が訪問し、療養生活のお世話や診療の補助を行います。「24時間在宅看護」「夜間在宅看護」「休日在宅看護」など、ご都合に合わせた対応が可能です。